ども。
現在、林業に従事してます”だりーが”です。
以前の仕事だった歯科技工士よりは林業のほうがマシだと思っていますが、いかんせん、ビックリするくらい給料が安すぎます。
それ以外は自然の中で仕事できるし、公益的に役に立っているイイ仕事だとは思います。
とはいえ、かなり危険な仕事なんですけどね(°▽°)
先日、ある山主さんに山を案内してほしいと言われ、一緒に現地を確認した時の会話から思うことを書きます。
山仕事は最高やね!
同行した山主さんがおっしゃった言葉。
70代の男性で広大な山林を所有しているようだ。
昔から山が好きで、その人の父親から受け継いだ山だそう。
手入れすれば数十年後にはウン千万円の価値になると言って、夢を膨らませてコツコツ山仕事に勤しむ時代を過ごしてきたらしい。
だから、いまでも山の中で仕事をすることは男にとっての誇りというか、男らしさの象徴でもあるかのようだ。
確かに、当時の木材価格からしたら木を一本伐ることにも相当の価値があったのだろう。
しかし、今の時代のそれは非常に残念なモノとなってしまった。
とか言ってました。
そりゃ〜、当時の木材価格からしたらものすごく稼げていたんだから、嫁さんにも誇らしげに行ってきます!と言えるような誇らしい仕事ではあったよな・・・
今の木材価格は当時の約1/4〜1/5位の価格まで下がってるな・・・
林業が業をなしていない時代になってしまった。
補助金なしでは儲からない仕事。それが林業!
どんな事業でも行政の支援である補助金制度はあると思います。
農業、漁業、建築などいろんな補助制度があると思いますが、
林業に関して言えば補助がないと山主さんには、ほぼお金が残らない!
補助があるからお金が残ると言ってしまうと、本末転倒。
その補助金が残るという意味ではなく、その名の通りその補助を使って事業を補助して木材代が残るという言い訳。
お金に色は付かないから同じコトではあるんですけど・・・
補助がないと、せっかく木材を切り出してもその売り上げが伐採運搬費に全て消えてしまいます。
だからそのための補助ではあるのだが、それに頼らざるを得ない事業って、一体・・・
いずれは無くなるであろう補助だから、それがあるうちに林業が業を成さないと日本の林業はなくなってしまう。
いつになったら日本の林業は事業として成り立つのだろう?
木材価格が1980年頃をピークに下落の一途を辿ってます。
何が原因でしょうかね?
外国産の木材輸入が増えたからと言われてますが、私はそうではないと思ってます。
家の建築様式が大きく変わってしまったし、人口が減ってきて新築着工数が激減しているからだと思うんですよね。
木材を大きく消費できると言えば、建築資材としてですね。
昔は日本家屋といえば木材をふんだんに用いた建築様式でした。
それが近年は鉄筋コンクリートのマンションだったり、一戸建てでもハウスメーカーなどの合板を使う家が主流だったりと、大きく木材を使うことがなくなりました。
外国産の木材は建築には向いていないらしく、ほとんどが合板やパルプのようですね。
だから、日本で生産された木材を消費できるのは家を建てるしかない!
ここで消費されれば、木材価格は安定してくる。そしてその生産する林業が儲かる!という感じかな・・・(私の給料も上がる?)
でも、人口が減っている日本ではそれは難しいですよね。
家を建てる世代といえば若い人たちが多いと思うのですが、昔の日本家屋の手間や煩わしさを考えると今のハウスメーカーさんなどの家が手っ取り早いからそちらを選んじゃうでしょうね。
だって、何もかも段取りしてくれますからね。
実際、私の周りの家もほとんどがハウスメーカーで建ててますね。
あっ!ウチは設計事務所で建てましたよ。
もちろん、木材は自前で調達です。
製材の人にも『最近には珍しくいっぱい木材を使った家だね』と言われました。
やっぱり、家が建たないことには日本の林業の復活はあり得ないのかな?
ホント、厳しいです。
まとめ
日本の林業を復活させるには日本古来の建築様式で家を建てる!に限るかな・・・
とはいえ、景気が良くならない社会では新築を購入する人は少ないだろうし、購入してもハウスメーカー等に流れるだろうし・・・
このままでは日本の山林は荒れ果ててしまいます。
何かイイ策、出てくるのかな?
以上、オガクズがお金にならないかなと眺める”だりーが”でした。
ヒノキの香、イイ匂いなんですよね〜